連載記事 [神社仏閣巡りの旅 〜トライベルライター河越理恵の旅行手記〜]第39回



今回ご紹介するのは、岐阜県と愛知県との県境に位置する三重県桑名市にある多度大社です。この神社のご祭神、天津彦根命(あまつひこねのみこと)と、伊勢神宮(内宮)のご祭神天照大明神は、親子の神様で、どちらも参拝することで親子参りとなり御神徳をいただくという理由からか、「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と謳われて、「北のお伊勢さん」と呼ばれて県外からも多くの参拝者が訪れています。
まず驚いたのは、神社に向かう階段の横にある坂道で、よく見ると観客席のようなものまで造られています。これは一体なんだろうと思っていたら、「馬が駆け上がってゆく道」とのこと。聞けば古来より神は馬に乗って降臨されると言われ、馬の行動が神の現れであると考えられることから、毎年五月に行われる多度祭(昭和五十三年に三重県の無形民族文化財に指定)で、この急な坂道を馬が駆け上がり、豊作、凶作を占う「上げ馬神事」というご神事があるのだそうです。多度山には1500年前から棲むと言われている白馬が人々に幸せを運んでくるという「白馬伝説」もあり、境内にも真っ白い馬もいます。
 ここは山全体が御神体という雰囲気で、とても居心地が良さそうだなと誰でもわかるような本殿です。一番奥にあるのに全然窮屈ではない感じは、癒しの空間としても最高です。コロナ禍の中、みんなの不安がなくなり、世の中がうまく好転しますようにと心を込めて祈りを捧げてきました。


多度大社
三重県桑名市多度町多度一六八一
東名自動車道 桑名東ICより 十分
近鉄名古屋駅→桑名駅→養老鉄道多度駅・多度駅から1・5キロ
コミュミティバスもあります