【北区】~子育て中のひとり親家庭サポート始まる~ 「そらまめ相談室」を開設

~子育て中のひとり親家庭サポート始まる~「そらまめ相談室」を開設



 北区は、9月1日(金)、子どもの貧困対策の支援事業の一環として、区役所第一庁舎内(王子本町1-15-22)にひとり親家庭等の相談窓口「そらまめ相談室」を開設した。
 この事業は平成29年3月に策定した「北区子どもの未来応援プラン*1」に基づくもので、相談室には産業カウンセラー、心理カウンセラー、弁護士、ファイナンシャルプランナー等の専門家を配置する。これらの専門家が、家庭の育児や家事・就労、精神面・身体面の健康管理や家計管理、養育費・面会交流などの法律相談などに応じることで、生活に困難を抱えるひとり親家庭に必要な制度を案内し、支援に繋げていく。
 受付時間は、午前8時30分から午後5時まで(土日祝除く)。原則、事前予約制で、個室での面接相談となっている。なお、ひとり親だけでなく、現在、離婚を検討している保護者も利用できる。


 平成24年時点の子どもの貧困率は16.3%(平成28年時点では13.9%)となり過去最高を更新した。こうした現状を背景に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が平成26年1月に施行され、同年8月には、子どもの貧困対策に関する基本方針や当面の重点施策等をとりまとめた「子供の貧困対策に関する大綱」が策定された。これらを受けて、北区においても平成28年度、子どもの貧困対策を総合的、効果的に推進することを目的に、「北区子どもの未来応援プラン~北区子どもの貧困対策に関する計画~」を策定した。
 計画策定の前段の実態調査によると、ひとり親世帯の貧困率は、国の調査、区の調査(参考値)ともに5割を超える。個別アンケートにおいても、児童育成手当受給世帯の約20%(18歳未満の子どもがいる世帯全体では8.9%)が「相談相手がおらず、ほしい」と回答しており、ひとり親が孤立している状況も把握した。また、児童育成手当受給世帯の悩みとして、「子どもの教育費」や「子どもの進学や受験」の割合が高いことなど、実態調査の結果を鑑み、ひとり親家庭の支援を「子どもの未来応援プラン」の最優先施策の1つとして、ひとり親家庭専門の相談窓口を開設した。
 これにより、子育て中のひとり親家庭や、ひとりで子育てをすることに不安を抱える家庭の相談に対し、産業カウンセラーや心理カウンセラー、弁護士、ファイナンシャルプランナー等、各部門の専門家が応じる体制を構築。日頃の悩みから、生活に関わる困りごとまで、幅広く相談に応じ、ほかにも、ひとり親家庭同志の交流会や、研修会も実施するなど、支援制度の充実を図る。また、本相談室の開設とともに、「北区ひとり親応援ガイドブック」を区有施設等へ設置し、区公式ホームページでの支援制度の案内を充実させるなど、ひとり親世帯への支援制度の案内や周知徹底を図っていく。



●「そらまめ相談室」概要
<場所>
北区役所第一庁舎 2階 ⑤番窓口(北区王子本町1-15-22)
<受付時間>
午前8時30分から午後5時(土日祝を除く)
※原則、事前予約制
<相談内容>  
・日常生活についての相談
・仕事に関する悩み相談
・就職活動に関する悩み相談
・ファイナンシャルプランナーによる家計相談(※月に2日)
・養育費に関する相談(法律相談)(※月に2回) など
<相談の予約・お問い合わせ>
℡03-3908-1363
<ホームページ>
http://www.city.kita.tokyo.jp/k-mirai/kosodate/shien/kosodate/soramame.html


*1「北区子どもの未来応援プラン」
平成29年3月策定。子どもの将来がその生まれ育った環境において左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図り、子どもの貧困対策を総合的、効果的に推進するためのプラン。「乳幼児期の子どもの育ち・成長の支援」「子どもの居場所づくりの推進」「保護者への就労・生活支援」など7つの施策を盛り込んでいる。
<参 考>
●「そらまめ」の命名について
そらまめは、空に向かって実をつける。ひとり親のご家庭が、そらまめが鞘に守られるように、
安全安心に、空=希望に向かっていられるように、との願いから名づけられた。