【北区】~富士山の山開きに合わせて“北区の富士山”に登頂~十条冨士神社大祭「お冨士さん」開催

~富士山の山開きに合わせて“北区の富士山”に登頂~十条冨士神社大祭「お冨士さん」開催>



 6月30日(金)、十条冨士塚(十条冨士神社内:中十条2-14-18)で、十条冨士神社大祭が始まった。7月1日(土)まで。
 大祭は、7月1日の富士山の山開きにあわせて毎年開催。地元では古くから「お冨士さん」の名で親しまれており、富士山に見立てた高さ約5.8mの十条冨士塚に登頂し、礼拝することで、富士山に登拝したのと同じ御利益があるとされている。この日、子どもから大人まで多くの人が列を成し、参拝に訪れていた。
 また、十条冨士神社脇の道路には、約200の露店が出店し、多くの人で賑わっていた。



 十条冨士塚は、十条地域の人々によって結成された冨士講*1の十条冨士神社伊藤元講が、江戸時代以来、冨士信仰にもとづく年中行事を行ってきた場所。この地域の信仰や年中行事に関する風俗・慣習を理解するため欠くことのできないものであることから、平成3年11月11日北区指定有形民俗文化財に指定された。
 十条冨士神社大祭は、日本の霊峰富士山にお参りできない人たちにも富士山登頂を楽しんでもらおうと、7月1日の富士山の山開きにあわせて毎年開催されている。参拝者はまず、富士山に見立てた十条冨士塚(高さ約5.8m、面積323㎡)に線香を持って登頂し、頂上の石祠前にある焚上釜を模したコンクリートの容器に線香を投げ入れて焚き上げを行う。その後、石祠に向かって礼拝することで、富士山に登拝したのと同じ御利益があるとされている。地元では古くから「お冨士さん」の名で親しまれ、毎年、約2万人の人が訪れる。
 この日、「北区の富士山」には頂上を目指す多くの参拝者の行列ができ、大人に交じって浴衣を着た子どもの姿も見られ、急な階段で転ばないよう、母親と手をつないで登頂していた。境内では、魔除け招福の縁起物「麦わら蛇(じゃ)」(1,000円)が数量限定で販売され人気を呼んでいたほか、冨士神社脇のJR十条駅へと続く道路(約280m)の両脇には約200の露店が出店し、こちらも大盛況の様子だった。
 5歳の娘と一緒に十条冨士塚を登頂した区内在住の30代女性は「今日は手をつなぎながら冨士塚を登りましたが、いずれはひとりの力で登りきることができるくらい、この子がすくすくと育ちますようにと願いました。」と話してくれた。