【北区】~舞童となった子どもたちが優雅に舞い躍る~北区指定無形民俗文化財 「王子田楽」奉納

~舞童となった子どもたちが優雅に舞い躍る~北区指定無形民俗文化財 「王子田楽」奉納



 8月6日(日)、王子神社(王子本町1-1-12)で、区内の小中学生らにより「王子田楽」が披露される。
 「王子田楽」は、魔事(まじ)災難(さいなん)除けを祈願し、王子神社の例大祭にともなって神前に奉納される「田楽(でんがく)舞(まい)」。色鮮やかな花笠を被り「舞童(まいわらわ)」となった8名の子どもたちが、鼓(つづみ)や筰(ささら)*1、小太鼓を持ち、笛・太鼓にあわせて雅やかに舞い躍る。
 始まりは中世にさかのぼるといわれる「王子田楽」は、戦争で一時途絶えたが、地元の人々の尽力により昭和58年に復興。昭和62年には「北区指定無形民俗文化財(民俗芸能)」に指定され、王子の夏の風物詩となっている。



<開催日時>
8月6日(日) 午後4時30分より約1時間(予定)
<開催場所>
王子神社(北区王子本町1-1-12)JR京浜東北線王子駅北口徒歩5分
<内  容>
 王子田楽は、王子神社の例大祭*2にともなって神前に奉納される躍りのこと。一般に「田楽」は、五穀豊穣を祈願する芸能として発生したものだが、王子田楽の躍りは「魔除け」を祈念する所作と考えられ、芸能色より儀式色が濃く、国内でも貴重な民俗芸能といえる。頻繁に繰り返される上下に跳ねる動きは、地面から湧き出る魔を踏み鎮め、邪気を祓う所作と考えられている。また、躍りの一番には舞台下で躍る「中門口(ちゅうもんぐち)」という番組もあり、中世芸能の特徴を色濃く残している。
 当日は、北区役所第四庁舎前から王子神社まで、武者や神官、舞童、氏子総代たちが行列し、神社境内の舞台で華美な花笠を被り、華やかな衣装を着けた8名の舞童が「田楽舞」を奉納。鼓や筰、小太鼓を打ち、二列になって陣形を変えながら、笛・太鼓にあわせて雅やかに躍る。
 王子田楽の始まりは中世にさかのぼるといわれているが、戦争によって昭和19年から長らく中断した。その後、昭和58年に地元の有志の尽力により戦前のものとほぼ同じように復興され、以来毎年行われている。昭和62年、北区指定無形民俗文化財に指定。

*1 筰(ささら)長さ20cm、幅2cm、厚さ8~9mmの薄い板を50枚組み合わせ、片側を束ねた楽器。
*2 王子神社例大祭 今年は8月4日(金)~6日(日)に開催。4日(金)宵宮