“災厄を祓う夏越大祓(なごしのおおはらい)”区無形民俗文化財「茅の輪くぐり」25日開催
茅で作った大きな輪を八の字にくぐり、災厄を祓う神事「茅の輪(ちのわ)くぐり」。北野神 社(小岩3)では今月25日、「茅の輪くぐり」の祭儀が行われ、氏子や地域住民ら約40名が 無病息災を願って参拝します。
北野神社は、江戸時代に北小岩にあった稲荷神社(祭神:倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)) と北野神社(祭神:菅原道真)の2社を明治42年に合祀した旧伊予田村(現北小岩3・4)の 鎮守。昭和39年には、一里塚にあった須賀神社(祭神:素戔鳴尊(スサノオノミコト))も合 祀され、現在は御祭神三柱が祀られています。
「茅の輪くぐり」は別名「夏越大祓(なごしのおおはらい)」とも言われ、毎年6月25日の 例祭日に行われる夏越しの行事。素戔鳴尊が宿の提供を受けたお礼に宿主に渡した「茅の輪」が 一家を疫病から救った逸話「蘇民将来(ソミンショウライ)伝説」に由来する神事として、かつ ては須賀神社の年中行事として行われていました。古くから受け継がれてきた習俗として、昭和 56年には区無形民俗文化財にも指定。現在も氏子らによって引き継がれており、例年、区内外 から多くの参拝者が訪れています。
北野神社で使用される茅の輪は、直径約3メートル。氏子ら約10名が今月23日に江戸川沿 いで茅の刈り取りを行い、少しずつ束ねながらひとつの輪に仕上げ、同日設置します。家族の氏 名や年齢・性別を記入した大きさ10cmほど の人形(ヒトガタ/人の形に切り抜いた紙)を 持って八の字に3回くぐり、人形を納める際に 受取る茅と御札を自宅の玄関などに置いておく と「魔除け」になると言われており、今月28日には撤去される予定です。
【茅の輪くぐり祭儀】
日時 6月25日(日)午後4時から 場所 北野神社(北小岩3-23-3)