【墨田区】~自分たちが救った小さな命から、環境を考えよう~ 小学校の児童がプールで“ヤゴの救出”に挑戦!

~自分たちが救った小さな命から、環境を考えよう~
小学校の児童がプールで“ヤゴの救出”に挑戦!




 6月1日、区立外手小学校(墨田区本所二丁目1番16号 山田 明・校長)で、プールに生息しているヤゴを採取する「プールのヤゴ救出作戦」が行われた。これは、児童たちに身近な自然の存在を体感してもらい、自然生態系や人と自然環境との関わりを考えるきっかけにしてもらおうと、同区環境保全課が区立の全小学校に呼びかけ毎年実施している環境学習の一環。
 午後1時40分、環境保全課職員の話を聞いた後、同校3年生の児童63人がプールサイドに集合し、タモ網を手にヤゴの救出に挑戦。水に濡れても平気なようにと、半ズボン姿になった児童たちは、まず、水を抜いて水深が20センチほどまでになったプールに一斉に入り、お目当てのヤゴを探し出そうと網を手にプールを駆け回った。プールに入って早々、児童たちは「見つけた!」と言いながらプールサイドに用意したバケツにせっせとヤゴを収集。救出した約3センチのシオカラトンボのヤゴを友達に自慢げに見せる児童に対して、「すごーい!」「見せて!」と、歓声が上っていた。本日は1時間ほどで200匹程度のシオカラトンボとアカトンボのヤゴを救出。
 本日採取したヤゴは、児童たちが学校の教室や自宅で飼育し羽化させる。なお、6月20日(火)から25日(日)まで開催する「すみだ環境フェア2017」では羽化した姿を見ることができる予定。



<ヤゴの救出について>
学校のプールは、9月から翌年6月のシーズンオフの期間、防火用として水を張ったままにすることから、トンボの幼虫(ヤゴ)をはじめ、様々な水生生物が繁殖、生息している。しかし、これらの水生生物は、プール開きの前に行う清掃の水抜き作業の際に下水道へ流されてしまう。そこで、平成15年度から、同区環境保全課が児童の環境学習の一環として「プールのヤゴ救出作戦」を区立の全小学校に呼びかけた。当初、賛同して、この救出作戦に参加した小学校は8校であったが、その後、環境学習に取り組む小学校が年々増え、今年度は全25校のうち17校が、5月下旬から今月中旬までに実施する予定となっている。