【北区】~ルネサンス風の洋館とバラが織りなす美の競演~ 旧古河庭園の春バラが見頃を迎える

~ルネサンス風の洋館とバラが織りなす美の競演~
旧古河庭園の春バラが見頃を迎える




旧古河庭園(西ケ原1-27-39)で、100種199株の春バラが見頃を迎えた。
この日、ルネサンス風の洋館の前に広がる洋風庭園では、赤やピンク、純白、オレンジなど色彩豊かに咲き誇る美しいバラと、庭園を包み込むその芳醇な甘い香りに多くの来園者が酔いしれていた。
入園料は一般150円、65歳以上は70円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生無料)。開園時間は、午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)。
また、12日(金)から21日(日)の日没後にはバラと洋館・日本庭園がライトアップされる(午後9時まで開園)。
旧古河庭園*1(西ケ原1-27-39、JR上中里駅徒歩7分・駒込駅12分、東京メトロ西ケ原駅徒歩7分)は、土地の高低差を活かし、建物から庭へと続く連続性を重視し三段構造に設計されている。そのため、100種類199株のバラが色鮮やかに咲き誇る庭園内から洋館に目を向けると、重厚な石積みの洋館と美しく調和するバラを鑑賞することができ、非日常的な空間を味わえる。
園内のバラ*2は、シャープな花びらの形が印象的な真紅の『熱情』や、花びらの回りがピンク色で内側が白色の、その名にふさわしく高貴な雰囲気のある『ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ』など、様々な品種がある。歴史上の人物や名女優、皇室の名を冠したバラの前では、花と品種名を見比べては「イメージにぴったり」と一緒に来ていた友人と微笑む女性の姿も見られた。
この日、爽やかな青空のもと、園内は多くの人でにぎわい、赤やピンク、純白、オレンジなど色鮮やかに咲くバラを一輪一輪観て回り、その芳醇な甘い香りにうっとりとする人や、洋館を背景に大輪のバラを写真に収める人など、見頃を迎えたバラを思い思いに楽しんでいた。
熱心にバラを撮影していた豊島区在住の20代女性は「初めて観に来ましたが、想像していた以上に綺麗なバラ園だったので感動しました。12日からライトアップも始まると聞いたので、また明日来ます」と嬉しそうに語ってくれた。
同園では5月31日(水)まで春のバラフェスティバルを開催しており、春バラの音楽会や庭園ガイド等も行われる。また、5月12日(金)から21日(日)までの期間、「バラと洋館・日本庭園のライトアップ」が行われ、日没後からは闇夜に映し出された洋館と煌びやかに照らされたバラが幻想的な空間を作り出す。ライトアップ期間中の開園時間は午前9時~午後9時(最終入園は午後8時30分)。ただし、午後5時以降は立ち入り制限区域あり。



<入園料> 一般:150円、65歳以上:70円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
問い合わせ先
旧古河庭園サービスセンター
℡03-3910-0394



*1 旧古河庭園
 もとは明治の政治家陸奥宗光の別邸。宗光の次男が古河財閥初代古河市兵衛の養子となったことから、古河家の所有となった。土地の高低差を利用し、和洋両庭園を巧みに調和させている。現在の洋館は大正6(1917)年竣工。
 ルネサンス風の洋館と、バラ園を中心とした洋風庭園は鹿鳴館やニコライ堂などを手がけたイギリスの建築家ジョサイア・コンドル(1852~1920年)の設計によるもの。また、日本庭園の作庭者は、京都の庭師・植治こと小川治兵衛(1860~1933年)で、洋風庭園にも勝るとも劣らない魅力的な名園を造りあげている。大正初期の庭園の原型を留める貴重な存在であることから、平成18(2006)年1月、国指定文化財(名勝)に指定されている。面積は、30,780.86㎡。

*2 園内のバラ
ヨハネ・パウロ2世(白色・米)、スブニール・ドゥ・アンネフランク(オレンジ色・白)、シャルル・ドゥ・ゴール(紫色・仏)、ミスター・リンカーン(赤色・米)、ヘルムット・シュミット(黄色・独)など歴史上の人物の名が付いたもの。その他、クリスチャンディオール(赤色・仏)、ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ(花びらの回りがピンク色で内側が白色・米)、万葉(オレンジ色・日)、ピンクピース(ピンク色・仏)、ブルー・ムーン(藤色:独)など