いま、幸せかい?〜可能性のひきだし〜最終回

前回〈変わる幸せ〉について触れながら、寅さんの名言【掟と約束をな、上手に使い分けるんだよ】を拝借しました。

寅さん曰く「約束」は破っても謝ればどうにかなるもので、「掟」は命をかけて守るもの、とのこと。
はてさて…令和となった今、何を基準に上手に使い分ければよいものか…そこでふと浮かんだセリフが、【さしずめ、頭の悪い奴は「損得」で動くけどよう、頭のいい奴は「天命」で動くんだよ】でした。

いつの時代も刻々と変わるものですが、誰にでも、その人にしかできない事があると思います。
その事のためなら、「損得」は頭から消えてしまうでしょうし、「掟」と「約束」を上手に使い分け、あらゆる可能性を模索するでしょう。
そうして臨機応変になることで、人の心も冬から春となるなら、それは〈変わる幸せ〉ではないかと感じたのです。

「いま、幸せかい?」
このセリフにどこか不思議さを感じていて、寅さん独特のあの語り口調で思い返すと…心に爽やかな風が吹く気がします。

終わりに

今回連載の機会を与えて頂いた関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。産経MAPが末永く皆さまに親しまれ、愛され続けますよう願っています。
老若男女の読者の皆さまへ、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
ご自身に眠る可能性が存分に引き出され、心豊かな人生となること、又、ご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

文・高田円筆