連載記事「神社仏閣巡りの旅 〜トライベルライター河越梨江の旅行手記〜」第75回

今回ご紹介するのは、沖縄県那覇市にある波上宮(なみのうえぐう)です。琉球国新一の宮に指定されている神社で、創始年は不詳ですが、遥か昔から、海神の国(ニライカナイ)の神々に、祈りを捧げた場所の一つがこの波の上の崖端であったことから、ここを聖地、拝所として、日々の祈りを捧げたことにはじまったと言われています。波上宮は、琉球八社の第一位。沖縄県で最も格式の高い神社として、地元に人たちに愛され、「なんみんさん」と呼ばれて親しまれています。琉球八社とは、琉球王国において「琉球八社(官社)の制」により、王府から特別の扱いを受けた八つの神社のことで、波上宮、天久宮、沖宮、安里八幡宮、末吉宮、識名宮、普天間宮、金無宮があります。波上宮は、琉球八社の中でも一番海に近く、那覇市唯一のビーチ「波の上ビーチ」のそばにあります。珊瑚が隆起してできた断崖の上に鎮座している姿はとても独特で、竜宮城を連想させます。波の上ビーチは、海運ビーチとも言われているので、参拝の後、ちょっと立ち寄ってしっかりアーシングして、身も心もスッキリしたいところです。

全国の神社に参拝させていただいていますが、神社に参拝するときはいつも、平和な日常に感謝し、皆さんの健康とご多幸をお祈りしています。今年は元旦に発生した能登半島地震や衝撃的なニュースが続き、心穏やかではいられませんが、震災に遭われた皆さまが、一日も早く安全で安心できる日常を取り戻されることを心からお祈り申し上げます。

波上宮

沖縄県那覇市若狭一丁目二五の一一

■交通

モノレール那覇空港から旭橋駅まで約十分
旭橋駅から徒歩十五分
那覇空港からタクシーで約十分