連載記事 [神社仏閣巡りの旅 〜トライベルライター河越理恵の旅行手記〜]第41回



今回ご紹介するのは、島根県出雲市にあります、万九千(まんくせん)神社です。メジャーな出雲大社に比べると、ちょっとマイナー感はありますが、ぜひご紹介したいとても素晴らしい神社です。

古来より私たちは、旧暦の十月を神無月と呼びますが、全国から八百万の神々が集まり国家安泰、五穀豊穣、縁結びなどなどの神議が行われる出雲では、神在月と呼ばれています。ここ万九千神社は、その神々が最後にお立ち寄りになり、来年の再会お約束される由緒ある神社です。「地元の皆さんにとても愛されている神社」それが私の印象です。とにかく全てが気持ちいい。境内の空気、宮司さん、巫女さん、みなさんニコニコされています。境内には、参拝客が次々訪れ、ご家族に支えられ参拝される年配の方も大勢見かけました。その方々も全員笑顔だったのがとても印象的です。

 この万九千神社では神在祭期間中、直接神様の御神前で吉兆を占ってくれる神在みくじという特別祈願を受け付けています。玉串料は3000円。個々の吉兆を直接神様の前で占ってくれるというとてもユニークなおみくじです。申し込みをした後、時間になったら本殿に入り、宮司さんが祝詞をあげた後なにやら占ってくださってその結果が書かれた紙を、名前を呼ばれた順に受け取るという流れです。八百万の神々の御神前で個人のことを占ってくれるという優しい発想に、この神社がみんなに愛される理由が全部詰まっている気がします。直接参拝できなくても郵送祈願も受け付があるようですので、ご興味のある方はぜひ。コロナが収束し、自由に参拝できる日が来ることをいつも心から祈っています。

万久千神社 
島根県出雲市斐川町併川258

JR出雲市駅から車で十二分
出雲縁結び空港から車で二十分

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