連載記事 [神社仏閣巡りの旅 〜トライベルライター河越理恵の旅行手記〜]第40回



今回ご紹介するのは、兵庫県淡路島にあります、日本遺産認定・淡路国一之宮、伊弉諾神宮です。淡路島は、国生み神話で最初に誕生した島とされる場所であり、ここ伊弉諾神宮は、日本最古の書「古事記」「日本書紀」でも、大業を終えた大神が余生を過ごされた場所と言い伝えられ、日本最古の神社として人々に崇拝されてきた由緒正しい神社です。

 ご祭神は、「国生み」神話の2柱である、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)伊弉冉尊(いざなみのみこと)。このお二人が夫婦の契りを結び、日本を誕生させたということからご利益は、やはり縁結び・良縁成就・夫婦円満・子授け・安産祈願・家内安全・子孫繁栄・と、出雲大社のように全ての縁を結ぶというよりも、人と人にフォーカスしたことがお得意のようですが、そこに商売繁盛・豊作大漁・出世開運・国家安泰など仕事にまつわるご利益もあります。

 実際に訪れてみると、たどり着くまでの車窓がどこも素晴らしく、瀬戸内海の持つ独特の景色の影響も受けて不思議な気持ちでたどり着いた場所は、今までずっとそばにあった穏やかな海と対のような開放感あふれる広くて優しい青い空を備えた落ち着いた神社でした。

 昨年私たちは、今までに経験したことのないような現実を、地球規模で体験し、それぞれの記憶に深く残る一年を過ごしました。新年を迎えるにあたり、ここ伊弉諾神宮のエネルギーをお届けし、みなさんの新しい一年が豊かで素晴らしいものになりますように心からお祈りいたします。



伊弉諾神宮
兵庫県淡路市多賀740
徒歩30分圏内に鉄道の駅はありません。
車 津名一宮インターより5分
大阪や神戸三ノ宮から高速バスが出ています。