連載記事 [神社仏閣巡りの旅 〜トライベルライター河越理恵の旅行手記〜] Vol1

 初めまして、新しくこのコラムを担当させていただきます河越理恵と申します。最近ブームになり皆さんこぞって集めている御朱印。私は今から何十年も前、小学校の修学旅行の際には既に御朱印帳を持参していたくらい信心深い家庭で育ちました。そんな私が全国の神社仏閣を巡り感じたことを、他とはちょっと違った視点でご案内していきたいと思います。まず神社仏閣を巡る中で私が大切にしていることは、参拝前に情報を入れないこと。参道を歩き鳥居をくぐって神様にご挨拶するという流れの中に情報は必要ないと思っています。その土地の持つその時の風を感じて参拝する。それが一番大切なことではないかと思うのです。そうすることで直接神様と会話できるような不思議な感覚を味わうこともあるんですよ。その体験もちょっとずつご紹介していきます。
 早速ですが記念すべき第一弾は、長野県諏訪市にあります諏訪大社です。諏訪大社は、諏訪大社上社前宮、諏訪大社上社本宮、諏訪大社下社秋宮、諏訪大社下社春宮と四社存在しています。この四社それぞれが独立して諏訪大社。車で移動しなくては参拝できないような位置関係にあります。こちらのご紹介はちょっと時間がかかりそうですので、数回に分けご案内します。
 まずは、諏訪大社上社前宮。四社の中で一番素朴な神社です。人の手が加わっていないこの神社の御神体はここ諏訪の大自然という感じでしょうか。諏訪に限らず、神社には御神体と呼ばれる神様がいらっしゃるわけですが、そもそも古い神社であればあるほど、それぞれの土地そのものを信仰していたのではないかなと考えられます。大自然つまり山とか川、滝などです。古の歴史の中で何かの誰かの思惑があり、のちに人間が都合よく物語をつくったのではないかなと感じられる神社も多く存在しているように感じる中で、この大自然を御神体としている神社のパワフルさは圧巻です。参拝するときはただ自分を空っぽにしてその場所を感じること。これが大切です。この感じている時に不思議な現象というのは起こります。ただし、感じることが重要で考えてはダメ。上社前宮も含めた続きは次回お送りします。お楽しみに。


諏訪大社上社前宮
長野県茅野市宮川2030
(1)諏訪ICから車で10分
(2)JR中央本線茅野駅からバスで10分